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6.関数

6−1.数値の合計を求める(SUM)
=SUM(合計するセル範囲)
合計を計算させるセルを選択(クリック)して[オートSUM](Σ)ボタンをクリック、表示されたセル範囲が合っていれば[Enter]キーを押す。違う場合は、範囲を指定し直す。連続しないセルを選択する時は、最初のセル範囲を選択(クリック or ドラッグ)し、次からの選択は[Ctrl]キーを押しながらセル範囲を選択すると連続しない複数セルの合計が計算される。
  A B C D E F
1   1月 2月 3月 4月 合計
2 あじ 10 12 12 14  
3 さば × 0 10 0  
4 いわし 19 30   10  
5 かつお   14 12 10  
6 たちうお 11   17 14  
7 さより 0 13 14 12  
8 合計          
9 平均     13 10  
6−1表
*縦・横の合計を一発合計する
6−1表から各々の縦・横の合計を計算させるのは、A1:F8を選択(マウスでドラッグ)して[オートSUM](Σ)ボタンをクリックすると、各縦・横の合計セルに計算される。

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6−2.数値の平均を求める(AVERAGE)
=AVERAGE(平均を計算するセル範囲)
セル範囲の中の空白、文字列は計算から除外される。6−1表のD列の計算式は、(12+10+12+17+14)/5=13 になり、E列の計算式は、(14+0+10+10+14+12)/6=10 になる。

6−3.空白でないセルの個数を求める(COUNTA)
=COUNTA(対象セル範囲)
6−1表のセルB2:E7 の空白でないセルを求めるには、出力セルに =COUNTA(B2:E7) と入力する。結果は 21 となる。数値、文字、数式全てが対象となる。
6−4.空白セルの個数を求める(COUNTBLANK)
=COUNTBLANK(対象セル範囲)
6−1表のセルB2-E7 の空白セルを求めるには、出力セルに =COUNTBLANK(B2:E7) と入力する。結果は 3 となる。

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6−5.数値セルの個数を求める(COUNT)
=COUNT(対象セル範囲)
6−1表のセルB2:E7 の数値セルを求めるには、出力セルに =COUNT(B2:E7) と入力する。結果は 20 となる。0値は対象となる。

6−6.条件に一致するセルの個数を求める(COUNTIF)
=COUNTIF(対象セル範囲,検索条件)
6−1表のセルB2:E7 で数値が 15 以上のセルの個数を求めるには、出力セルに =COUNTIF(B2:E7,">=15") と入力する。結果は 3 となる。この時、[検索条件]は文字列で指定するため両端を " " (ダブルコーテーション)で囲む必要がある。

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6−7.数値を丸める(ROUND,ROUNDUP,ROUNDDOWN)
=ROUND(四捨五入する数値のセル,四捨五入する桁位置)
=ROUNDUP(切り上げする数値のセル,切り上げする桁位置)
=ROUNDDOWN(切り捨てする数値のセル,切り捨てする桁位置)
桁位置が 2,1,0,−1,−2 の場合、各々 小数点第3位,小数点第2位,小数点第1位,1の位,10の位 が処理対象となる。

6−8.数値の最大値と最少値を求める(MAX,MIN)
=MAX(最大値を求めるセル範囲)
=MIN(最少値を求めるセル範囲)

6−9.セル範囲から大きい方(小さい方)から任意の順番を求める(LARGE,SMALL)
=LARGE(対象になるセル範囲,大きい方からの順位)
=SMALL(対象となるセル範囲,小さい方からの順位)

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6−10.セル内にある不要な空白(スペース)を取り除く(TRIM)
=TRIM(対象となるセル)
ホストやサーバーから落としたデータによくありますよね。一見数値データに見えても、数字の後に空白が入っていて文字データになっている。[ 1234 ]こんなデータ

6−11.セルデータを結合させる(&)
=セル&セル&"文字"
セルやデータを & (アンパサンド)でつなぎます。文字データは " " (ダブルコーテーション)で囲みます、電話番号が セルA1=012、A2=345、A3=6789 となっている場合、出力セルに ="("&A1&")"&A2&"-"&A3 と入力すると (012)345-6789 と表示される。

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6−12.当日の日付(時間)を表示させる(TODAY,NOW)
=TODAY( ) 日付
=NOW( ) 時間
対象セルに上記式を入力する。日付(時間)の表示方法は、[書式] [セル] [表示形式] で設定しておく。この関数は、シートを開く毎にデータが更新されます。たとえば、当日の年齢確認や印刷日付、タイムラグなどに利用できると思います。更新させたくない日付(時間)を入力する場合は、[Ctrl]+;(セミコロン) ([Ctrl]+:(コロン))で当日の日付(時間)が表示されます。これは、固定データなので変化しません。

6−13.数値の順位を求める(RANK)
=RANK(順位を調べるセル,対象となるセル範囲)
  A B C
1 名前 得点 順位
2 さっちゃん 75 3
3 かっちゃん 68 4
4 さとくん 66 5
5 えっちゃん 92 1
6 くにおくん 77 2
7 さよちゃん 62 6
セルC2に =RANK(B2,$B$2:$B$7) と入力して、セルC2の式をセルC3:C7にコピーする。この時、「対象となるセル範囲」は絶対参照にしておく。「順位を調べるセル」は「対象となるセル範囲」の中になければならない。「対象となるセル範囲」の中にエラー値があると、全ての「順位を調べるセル」がエラー値になる。




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6−14.条件に一致するセルの合計を求める(SUMIF)
=SUMIF(条件を検索するセル範囲,検索条件,合計する数値のセル範囲)
  A B C D
1 魚名 数量 単価 売上金額
2 あじ 5 200 1,000
3 さば 8 300 2,400
4 いわし 6 100 600
5 さば 2 300 600
6 あじ 7 200 1,400
7 あじ 2 200 400
8        
9 「あじ」の合計金額     2,800
10 「さば」の合計金額     3,000
セルD9に =SUMIF($A$2:$A$7,"あじ",$D$2:$D$7) と入力して、セルD9の式をセルD10にコピーして、式内の"あじ"を"さば"に変える。[検索条件]は数式比較でも良い。たとえば、単価200円以上の売上合計は、[条件を検索するセル範囲]を $C$2:$C$7 とし、[検索条件]を ">=200" とする。この時、[検索条件]は文字列で指定するため両端を " " (ダブルコーテーション)で囲む必要がある。










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6−15.2の8乗を計算する( ^ ,POWER)
=2^8
=POWER(2,8)
乗数の前に ^ (キュロット)を付ける。数値はセル指定でも良い。または、POWER(数値,乗数)を使用する.

6−16.5のルート3(3√5)を計算する( ^ ,POWER)
=5^(1/3)
=POWER(5,1/3)
乗数の前に ^ (キュロット)を付ける。数値はセル指定でも良い。または、POWER(数値,乗数)を使用する.

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6−17.本日までの満年齢を求めます(DATEDIF)
=DATEDIF(生年月日のセル,TODAY( ),"Y")
この関数は、期間内の年数、月数、日数を計算します.。 =DATEDIF(開始日,終了日,単位)で単位は、年、月、日をそれぞれ "Y"、"M"、"D" で表し、結果の端数は無視されます。

6−18.点数により合格、不合格を判断させる(IF)
=IF(条件式,真の場合,偽の場合)
  A B C D
1 名前 科目 点数 合否
2 いしだ 算数 52 不合格
3 おかだ 理科 83 合格
4 すずき 社会 70 合格
70点以上が合格、以下が不合格とします。 セルD2に =IF(C2>=70,"合格","不合格") と入力し、セルD3-D4にコピーします。[条件式]に C2>= (セルC2が70以上)、真(70以上なら)の場合は"合格"と表示、偽(70以上と違うなら)の場合は"不合格"と表示させる。文字データは " " (ダブルコーテーション)で囲います。



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6−19信号を色により判断する(IF,ネスト)
=IF(条件式,真の場合,IF(条件式,真の場合,偽の場合))
  A B
1 信号 動作
2 青信号 安全
3 黄信号 注意
4 赤信号 止まれ
セルB2に =IF(A2="青信号","安全",IF(A2="黄信号","注意","止まれ")) と入力して、セルB3-B4にコピーする。まず最初の[条件式]は A2="青信号" (セルA2が"青信号"なら)、真("青信号")の場合は"安全"と表示させ、偽("青信号でない)の場合は、第2[条件式] A2="黄信号" (セルA2が"黄信号"なら)を判断させ、真("黄信号") の場合は"注意"と表示させ、偽("黄信号"でない)の場合は"止まれ"を表示させる。IF関数のネスト(IF関数の中にIF関数を入れ子にすること)は最大で7つまで使用できます。


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6−20.入力コードを参照(行)して氏名、生年月日、性別を表示させる(VLOOKUP)
=VLOOKUP(参照するセルデータ,参照範囲,取り出し列,参照の型)
  A B C D E F G
1 研修会名簿       従業員情報       
2 コード 氏名 生年月日 性別   コード 氏名 所属部署 生年月日 性別
3 A001 田中 一郎 S52.08.30   A001 田中 一郎 総務部 S52.08.30
4 A003 西口 三次 S45.10.03   A002 川田 茜 秘書部 S56.02.15
5 A006 南 ゆうこ S56.04.29   A003 西口 三次 営業部 S45.10.03
6   #N/A #N/A #N/A   A004 斉藤 隆夫 営業部 S48.03.22
7           A005 橋口 幸雄 経理部 S53.11.01
8           A006 南 ゆうこ 経理部 S56.04.29
「研修会名簿」のコードを入力することにより「従業員情報」の氏名、生年月日、性別を表示させる。
・セルB3に =VLOOKUP($A3,$F$2:$J$8,2,FALSE) と入力する。
[参照するセルデータ]=$A3 -> 後で式をコピーするので列のみ絶対参照($)にする。
[参照範囲]=$F$2:$J$8 ->どの参照項目(氏名、生年月日、性別)も同じデータ範囲であるので行列とも絶対参照にする。
[取り出し列]=2 ->参照範囲の左から数えて「氏名」の列は2つ目。
[参照の型]=FALSE ->FALSEを指定すると参照値と一致する値のみ表示させ、一致する値がない場合はエラー値を表示する。TRUEを指定すると参照値がない場合、[参照するセルデータ]より小さい値(文字列のときはJISコード順)の最大値が表示される。
注意:参照範囲の照合列(この場合は「コード」列を昇順に並べておく必要がある。
・セルB3の式をセルC3:D3にコピーする。
・セルC3の式内の[取り出し列]=2 を 4 に変更する。これは、参照範囲の「生年月日」列が左から4つ目にあるため。
・セルD3の式内の[取り出し列]=2 を 5 に変更する。これは、参照範囲の「性別」列が左から5つ目にあるため。
・セルB3:D3の式をセルB4:D6にコピーする。
・6行目は「コード」列が空白なので氏名他がエラーとなっている。

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6−21.年度を参照(列)して損益金額を表示させる(HLOOKUP)
=HLOOKUP(参照するセルデータ,参照範囲,取り出し行,参照の型)
  A B C D E F G
1 年度対比表     損益計算書  
2   H11年度 H13年度 対H11年比   損益項目 H11年度 H12年度 H13年度
3 売上高 1,256 1,025 81.6%   売上高 1,256 1,136 1,025
4 売上原価 879 707 80.4%   売上原価 879 795 707
5 人件費 100 92 91.8%   営業経費 63 57 51
6 利益 202 162 80.1%   人件費 100 91 92
7           広告費 11 10 12
年度を入力することにより各損益項目の金額を表示させる。
・セルB3に =HLOOKUP(B$2,$F$2:$J$8,2,FALSE) と入力する。
[参照するセルデータ]=B$2 -> 後で式をコピーするので行のみ絶対参照($)にする。
[参照範囲]=$F$2:$J$8 ->どの参照項目(売上高、売上原価、人件費、利益)も同じデータ範囲であるので行列とも絶対参照にする。
[取り出し列]=2 ->参照範囲の上から数えて「売上高」の行は2つ目。
[参照の型]=FALSE ->FALSEを指定すると参照値と一致する値のみ表示させ、一致する値がない場合はエラー値を表示する。TRUEを指定すると参照値がない場合、[参照するセルデータ]より小さい値(文字列のときはJISコード順)の最大値が表示される。
注意:参照範囲の照合行(この場合は「年度」行を昇順に並べておく必要がある。
・セルB3の式をセルB4:B6にコピーする。
・セルB4の式内の[取り出し行]=2 を 3 に変更する。これは、参照範囲の「売上原価」行が上から3つ目にあるため。
・セルB5の式内の[取り出し行]=2 を 5 に変更する。これは、参照範囲の「人件費」行が上から5つ目にあるため。
・セルB6の式内の[取り出し行]=2 を 7 に変更する。これは、参照範囲の「利益」行が上から7つ目にあるため。
・セルB3:B6の式をセルC3:C6にコピーする。
・セルD3:D6には =C行/B行 の式が入力されて、表示形式が%表示になっている。

お土産  「関数」編ExcelSheetのDownLoad


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